『葉っぱのフレディ』という有名なお話があります。

アメリカの教育学者、レオ・ブスカーリア(Leo F.Buscaglia)による、「いのち」とはなにか? 「いのち」はどのように巡っていくのか、というテーマを、小さな子どもが読んでもわかりやすく描いた絵本です。



お話しのあらすじは、こんな感じ。




春、大きな木の枝に生まれた葉っぱのフレディは、友だちの葉っぱたち、アルフレッド、ベン、クレア、そしていろんなことを知っているダニエルらと一緒に、元気に育ちます。フレディは、この若葉の季節を、葉っぱに生まれたことを心から喜びながら、思いっきり生きていくことを楽しむのでした。



夏、大きな葉っぱに成長したフレディは友だちたちと体を寄せ合い、憩いを求めて木の下に集まる人たちに木陰を作ってあげたりもしました。



そして季節は巡り、秋になりました。
フレディたちはさまざまな色に紅葉していきました。しかし、どれ一つとして同じ色はありません。このときフレディは、「個性」というもののすばらしさを学びます。


秋も深まり、友達のアルフレッド、ベン、クレア、そして他のたくさんの友だちは枝から離れて引っ越ししてゆきました。最後まで木の枝に残ったのは、フレディとダニエルの2人。しかしある日、ダニエルもフレディに「僕も引越しをしなければならない」と告げます。ついに「その時」が来たのです。


フレディは、ダニエルが「引越し」といった言葉の意味が「死ぬ」ことではないのかと気づきます。フレディは、「僕は死ぬのがこわいよ。だって、死んだあとどうなるのかわからないんだもの」、とダニエルに訴えますが、ダニエルは優しくフレディに言います。

「フレディ。僕らはだれだって、よくわからないことはこわいと思うものなのさ。それはあたりまえだ。でもきみは、春が夏になってもこわくはなかっただろう。夏が秋になったときもそうだったよね。季節が変わるのは、自然のなりゆきなんだ。だから、いつの日か僕らが死ぬ季節というのがやってきたとしても、こわがることなんかないんだよ。僕らがいるこの木もいつかは死ぬ。でも、この木よりもっと強いものがあるよ。それは “いのち”なんだ。いのちは永遠につづくんだ。そして僕らはみんなそのいのちの一部分っていうわけなのさ」。



そう言ってダニエルは去ってゆきました。



雪の降った翌朝、とうとうフレディも静かに枝を離れて旅立ってゆきました。

ゆっくりひらひら舞いながらフレディがたどり着いた先は、雪が降り積もってふんわりとした、木の根元でした。このとき初めてフレディは木の全体の姿を見ました。なんて大きく、立派な木なのでしょう。ふわふわ温かい木の根元の雪の上。そこは なぜだかやわらかくて、ぬくもりすら感じられました。 こんなに居ごこちのいいところは、はじめてでした。



フレディは 目をとじると、永遠の眠りにつきました。



春になって雪がとけ、フレディたち落ち葉は水に溶け込み、土に返り、木を育てて新たな葉っぱが生まれる力となるのです。大自然はこうして、これからもずっと命を変化させ続けていくのです。 (おわり)


さて、季節はいまちょうど、このお話のように綺麗に色づいた葉っぱたちが枝から離れて、地面に落ちてゆくときです。

私が住んでいるマンションには、ちょっと広めのパティオ(中庭)があり、そのパティオの真ん中に、大きなケヤキの木がそびえたっているのですが、そのケヤキはいま、とても綺麗な紅葉を見せながら、毎日すこしずつ葉っぱを地面に落としてゆきます。



先日、1111日には「木枯らし一号」が吹き、いつにも増して、たくさんの葉っぱが枝から離れてゆきました。その日はなんだかとても寒い一日でした。


そして、その日の夕方、突然、訃報が舞い込んできました。
同じマンションで親しくおつき合いさせて頂いていたごOさん夫妻のご主人が、その日の朝、突然亡くなった、というのです。

だいぶお歳を召したOさんは、以前から身体のあちらこちらを悪くされており、よく奥様と一緒に病院に出かける姿をお見かけしていました。
ちょうどその日から一週間ほど前にもパティオでご夫妻にお会いし、「ごきげんいかがですか?」「まあ、あいかわらずですよ」という何気ない挨拶を交わしたばかりでした。

その日の朝も、ご夫妻で病院に検査に行こうとタクシーを呼び、タクシーが着く頃にご主人が先に外へ出でいったそうです。しばらくして、奥様が後を追うように外へ出てみると、彼女はパティオの隅っこにある木のベンチで静かに横たわっているOさんを見つけました。しかし、Oさんは、その時すでに息を引き取られていたそうです。


おそらくOさんは、奥様が出てくるまでベンチに座って、秋の朝の澄んだ陽射しの中、赤や黄色に紅葉したケヤキの葉っぱが風に吹かれて静かに地面に落ちてゆく姿を眺めながら、その葉っぱたちと同じように、静かに安らかに旅立ったのでしょう。

私は、「死とはなにか」「いのちとはなにか」ということについて、要は『葉っぱのフレディ』で語られているようなことだ、と頭ではわかっています。
「死」はなにもこわいことでも、いやなことでもない、と思っています。いや、思っているつもりかもしれません。

ですから、Oさんが亡くなったときも、「ああ、その時が来て、自然の中へ静かに還っていかれたのだ」と思いました。けれども、その夜、陽もとっぷりと暮れて、息子を迎えに幼稚園へ向かって自転車をこいでいる途中、Oさんのことを思い出して、なぜだか涙が次から次へとあふれて止まりませんでした。


やはり、身近な人の死は悲しいのです。頭では「けっしてて悲しむべきことではない」と思っていても、感情の部分では、とても悲しいできごととして感じ、自然と涙があふれてくるのです。

人間とはそういうものだと思うのです。



翌朝、私はOさんが旅立たれたベンチに腰かけて、彼が最期の瞬間に見たであろう風景をぼんやりと見つめながら、いつまでもいつまでも、枯葉が落ちてゆくのを眺めているのでした。


MOONSHINE BLUES 




せみ かぶと かわず さわがに はかまいり

かぼちゃ すいでん かわにはくとう 



MOONSHINE BLUES 

MOONSHINE BLUES 

MOONSHINE BLUES 

MOONSHINE BLUES 

MOONSHINE BLUES 


MOONSHINE BLUES 

MOONSHINE BLUES 

MOONSHINE BLUES 


MOONSHINE BLUES 

MOONSHINE BLUES 

MOONSHINE BLUES 

MOONSHINE BLUES 

20136月某日


件名:繊月と中庸


S君


おはようございます。


今日の月は、「二日月」。別名「繊月」。S君が生まれた、19○年36日の月です。

太陽が沈んだあと、西の空の低いところに出て、1時間くらいで沈んで見えなくなってしまう儚い月です。故に美しく非常に有難い月なわけです。今日のお天気では見えそうにありませんが。ご存知かもしれませんが、かつては、この二日目の月を「一日目の月」と数えていて、「朔日」(ついたち)というのは、「月立ち」(つきたち)という言葉が変化したもの。「立つ」は物事のはじめ、出発を表すので、何か新しいことを始めるのに良いのかもしれません。


ちなみに古代ローマ帝国には月の番人がいて、この最初に見える月を発見すると、「月が見えたぞ!」と大声で叫んで皆に知らせたといいます。それで、「さけぶ=カレンデ」という言葉が「カレンダー」になったとか。


話変わって、昨日「中庸」という話をしましたが、中庸に通ずるいくつかの箴言をピックアップしてみました。


●花は半開がよく、酒はほろ酔いが良し。やり過ぎず、諸事好転する。

●あまり濃厚な味を求めるな。薄味を保ち、永き健康を保て。

●是や非や、善や悪や、喜や怒。あまり偏らぬが保身の術。


とまあ平易な言葉ではありますが、中庸の徳に関しては、単純そうでかなり奥深いものがあるらしいので、今後少し勉強してみようと思います。ということで、今日も仕事ですが、まあほどほどに頑張ろうかな、と。


小原

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小原君、

おはようございます。


「朔日」と「カレンダー」の語源、知りませんでした。貴重な情報をありがとうございます。


ということは、時節もようよう皐月。今週は皐月晴れも期待できそうにありませんが、明日は琵琶のお稽古です。


中庸に通ずる箴言、およそ納得できることばかりですが、「濃い味を求めるな」にはやや抵触しているかも知れません。

なんとならば、煙草は比較的強いもの(マルボロの非ライト、ハイライト、ショートピース、ゴロワーズ等)を好みますし、コーヒーならエスプレッソ、緑茶は深蒸しの渋いの、紅茶はアッサムをミルク添加でも大丈夫なくらい濃い目に淹れます。

また、フォワグラ、カラスミ、ハモン セラーノ等、所謂、味わい深い珍味系もかなり頻繁に愛好しています(通風へまっしぐら!)。


まあ、ひとえに味の好みということですが(一般的な食事に関しては薄味志向です。寿司屋で醤油をつけ過ぎている人を見るとがっかりします)、ここに刺激を求めるというのは、何かしらストレスが原因なのかも知れません。


Bon courage ! Mais ne te force pas trop !


S

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件名:砂時計


小原君、


お仕事おつかれさまです。

こちらはやや翻訳に行き詰まりました。


で、余談:

仕事では時間に追われてますから、日々、長い針と短い針の運行具合は気にしています。時計というと、針が回るものが一般的でしたよね。一体、いつ自分はその時計で時刻が読み取れるようになったのでしょうか。デジタル時計しか知らない若い子が教習所へ行って、教官にハンドルを握るにあたっては左手は 10 時、右手は 2 時と言われても、まるでわからないでしょう。


S

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S


ぼくは今日は休み。

午前中ちょっとバタバタしてましたが(←便利な言葉ですねえ)、ようやく落ち着きました。


一昨日、家内に「韓流ドラマってどう?」と訊いたら、昔、「チャングム」と「イヴのすべて」は観ていたそうです。別に韓流に興味がない訳ではなく、これまで、やはり観る(ハマる)“きっかけ”がなかっただけみたいですね。

結局、ぼくがかつて「ツインピークス」や「24」にハマったのも、当時つきあっていた女性の影響だったと記憶しています。

今日は家内が人形町(お稽古)なので、ひとりのんびり自由な時間を過ごしています。今から日本酒を買いに行って、蕎麦でもゆでて食べましょうかねえ。


小原

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小原君、

こんばんは。


今日は昼間、お稽古でした。

もうぼちぼち蕎麦に日本酒ならぬ、チーズ鱈にワインです。


奥様の韓国ドラマ歴は朗報。でしたら、まず「チャングムの誓い」と「イヴのすべて」を観ておけば、奥様とも共通の話題が持てることになります。前者は言わずと知れた時代劇の大御所、イ・ビュンフン監督の名作、後者はうちの妹の香さんもお勧めの典型的な韓流ラブストーリーです。ただ後者は最近、若い俳優でリメークされているので、間違わないように、2000 MBC 制作のチャン・ドンゴンが出ている方をご覧ください。


「砂時計」を観終え、手元にドラマがないという状況に耐え切れず、また古めのドラマを取り寄せて借りています。タイトルは「怒った顔で振り返れ」(KBS / 2000)。運命に抗えず、ヤクザとなった孤独な男が選択する家族、愛情、友情…

しつこく韓国ドラマを推してすみません。でもときには騙されたと思って、実際に行動してみることも重要かと…


S

20136月某日


小原君、

こんばんは。


今日の同音異義語:


水生虫 彗星無視 酔生夢死


Juicy S

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件名:述懐


小原君、


前略

仕事ですから、翻訳といえど、日々、何かしらの文章を書いています。土日を除けば毎日そんなことをしています。でも書きたくない、もしくは書けない日もあります。書けば書くほど、無教養で不体裁な文字列に腹が立って PC を壊したいような衝動にかられるときも…

昨日がまさにそのような日でした。


この人生は結局、言葉に振り回される時間かも知れません。

Parole et parole et parole...


独り言にて失敬。


S

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件名:越後櫻


小原君、


いつ買ったのか、まるで覚えていませんが、そんな日本酒の四合瓶があったので、飲んでみたところ、香りもよいし、美味い、美味い。

あっ、もう朝ってこと?

En effet le ciel est bleu-gris !


S

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S


おはようございます。

今朝も蒸します。貰ったメールを拝読して一句。


青葉染む 朝に身に沁む 越後櫻かな (字あまり)


うーん、駄目だ。上手い俳句や短歌を誦するには、やはりかなりの教養が必要ですね。狂歌ならいけるかもしれませんが。


小原

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小原君、


戲詠:


朝まだき 空藍色に くずおれぬ 越後櫻の 奇しき香のまま


S


20136月某日


S


お疲れさまです。

お察しの通り今日は休みです。ぼくもここ数日の過密スケジュールでかなり疲弊し、昨晩はもう身体疲労の極限状態で、一滴の酒も飲まずに床に就き、泥のように眠りました。

お蔭で今日は朝から気分爽快で体調も良く、やはり良質な睡眠は何にもかえがたい滋養強壮剤だなと思いました。


さて一昨日のO氏&H氏+小原(司会進行役)による、第1回「日本のオタク文化と海外市場について」会議ですが、新宿のトルコ料理屋(Oさん行きつけ)においてトルコの地酒(アルコール度約50%)を飲みながら、なんとも大盛り上がりのうちに終了しました。


テーマは「オタクカルチャー」でしたが、話題は多岐にわたり、マンガ、アニメ、レイヤー(コスプレ)、ゲーム、コミケ、コンピュータ技術、同人誌、同人作家、二次創作、セックス産業、BL、エロティシズム、フェティシズム、澁澤、SMgeek、家畜人ヤプー、ギリシャ神話、裁判沙汰、法制度、宗教、アキバ、立川文化、メイド喫茶、六本木闇文化、株価、テルミン、東方プロジェクト、ジブリ、角川グループ、欧米とアジア諸国の文化比較、アラン・ケイ・・・などについて、社会学的かつ文化人類学的な視点で、双方大変興味深い意見交換を行った次第です。


一言で言って、もはや纏めることができない混沌とした世界。さらにOさんから、六本木の夜世界におけるかなりアブナイ話も・・・。いやはや、もうこれ以上書けません。ほんとうにアブナイので。続きは追って。


小原

20135月某日


S


こんばんは。


仕事してますか?


ぼくはいつものように仕事を終えて帰宅して、

飯を食って、ちょっとワインを飲んで、

風呂に入って、そろそろ寝ます。


なんだか、忌野清志郎師匠の、タイトルは忘れましたが

「かねーがー、欲しくて―、働いてー、ねむーるだけー」

という曲のフレーズが頭に浮かびます。


明日、明後日は休み。

さて、なにをしましょうか。


小原

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小原君、
こんばんは。

返信が遅くなり、失敬。

結局、健康のための健診らしいのですが、毎年、行くたびに逆に具合が悪くなります。
世の中で一番嫌いです、健康診断!(こんなポンコツ、調べたところでどうにもなりません。今回も再検査を勧める紹介状 2 通)

で、帰宅後、多少の仕事をこなしたる後、昨夜の徹夜がたたってか、滅茶苦茶 sommeil でしたので、さっきまでヘラヘラ寝てました。

酒宴は来週の平日で調整いただけないでしょうか。
Merci pour ton attention !

S
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20135月某日


小原君、

ご機嫌、如何ですか。


今日で風薫る五月も終わりますね。この五月は個人的にとても楽しかったです。

ゴールデンウィークは韓国ドラマ三昧。その後、毎週末、郊外へ出かけ、後半には奈良へ旅行。琵琶のお稽古も順調で、一昨日には健康診断にも行き、さらに昨日は YAMAHA のギターを購入しました。


そのギターはトラベラーという小型軽量のモデルで、始終かかえていても身体に負担がかかりません。テレビを観ながらでもチャラチャラ弾いて歌っています。


六月に入ると、およそ毎年、恐れている夏のようなことになるのでしょう。対策というほどではありませんが、そんなギターや琵琶と一緒に何とか厳しい季節を涼やかに乗り切れれば、と思っています。


小原君は今後も楽器をたしなみませんか?弦楽器に手が出しにくいようでしたら、ドイツの木製リコーダーなどがお勧めです。音を出すのはやっぱり楽しいですよ。


Vive la musique !


S

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S


素敵なギターですねえ。

今度ぜひ拝見したいです。


ぼくは楽器はあまり嗜みませんが、

モーリスのアコースティックギターと

YAMAHAのデジタルドラムと

ケーナと

オカリナと

中国の縦笛と

同じく中国の横笛と

ブルースハープと

マラカスと

レイントゥリー

という楽器を持っています。


あと我が家には、

息子のクリスマスプレゼントに買った電子ピアノと

家内の三味線と。


思えば随分と楽器がありますねえ。

なんか真面目に習おうかな。


お薦め動画の数々、ありがとうございます。


昭和はやっぱり良かったですねえ。


激動の昭和

戦争の昭和

高度経済成長の昭和

平和だった昭和

百花繚乱の昭和

エネルギッシュな昭和

夢と希望に満ちた昭和

浮かれていた昭和

軽佻浮薄な昭和

何かが終わった昭和


ああ、もう寝ます。


明日から水無月。


清々しい季節は終わりを告げましたが、

雨もまた良し。


おやすみなさい。


小原


S


今日は仕事です。


★今日の箴言:

世の中の人と煙草の良し悪しは、煙となりて後にこそ知れる。死して悔いなきように。


では行って参ります。


小原

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小原君、

おはようございます。


今朝、教えていただいたもの、気に入りましたので、そのまま短歌にしておきました:


世の中の

人と煙草の

良し悪しは

煙となりたる

後にこそ知れ


あえての字余り。


S


20135月某日


S


おはようございます。最近は如何お過ごしですか?


こちらは、毎日を淡々と粛々と生活しています。


人間、喜怒哀楽などと言いますが、おそらく多くの人は、一日のうちでこの四つの感情が沸き上がることなどほとんどなく、それ以外の心持ちで暮らしているのではないでしょうか。


ということで、今日も泰然と一日を過ごそうと思います。


小原

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小原君、

おはようございます。


こちらは奈良へ旅をしており、昨夜、帰京しました。とにかくさまざまな仏像を沢山、拝観しました。以前から興味があり、それとなく勉強していたのですが、今年は仏像三昧です。実物を実際に目の当たりにすると、その印象は鮮烈きわまりありません。


喜怒哀楽。そうですね、そう単純に割り切れる感情ばかりで人間、過ごしているわけではないかも知れません。ぼくの場合はおよそ「哀」ということが支配的ですが…


そして、今日の午前中には、休み中の受信メールを整理し、その間に受注していた僅少の翻訳をかろうじて仕上げました。


関西はとても楽しかったです。非日常。居酒屋のスタッフの「おおきに!」とか。奈良は特に毎日、快晴で異常乾燥注意報が出ていました。

添付の写真、どこの寺院だかわかりますか?


S

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S


そうですか。それは良い気分転換になりましたね。成人してから京都には何度も行っていますが、奈良は久しく足を運んでいませんねえ。また行ってみたいです。


写真は東大寺でしょうか?


小原

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小原君、


正解!


興福寺の国宝館(有名な阿修羅像があります)には連日、足を運びました。また、奈良国立博物館の仏像館も圧巻です。


関西はとても楽しかったです。皆さん、感じが良かったし、長閑な感じでした。


今度は法隆寺の辺りまで行ってみようと思っています。


S

20135月某日


件名:母の日


S


おはようございます。今日も好天。暑くなりそうです。

しかし、土日に関係なく働くようになって、「ああ、こうして多くの人々が休んでいるときに働いてくれるサービス業の人がいるから、皆ふだんとかわらぬ生活ができるんだなあ」、などと改めて実感する昨今です。


という訳で最近、口をついて出るのは、お説教&教訓じみたことばかり。すっかりウザい教訓オヤジです。では良い日曜日を。

母の日。生まれたことに感謝しましょう。


小原


20135月某日


件名:七人の侍 >>> 母の日 >>> どですかでん 


小原君、
こんばんは。

ご返信、ありがとうございます。

>最近、口をついて出るのは、お説教&教訓じみたことばかり。すっかりウザい教訓オヤジです。

それは若い時分に散々、反抗的で破壊的な人生を送られたため、今、そこから 180°の転換期にきていらっしゃるのだと思います。こちらも似たような有様を経過しましたが、現況、ぼくの場合はそこからさらに 180°回り、どうにも手に負えない、どこか血走った反動的かつ退廃的な、アイロニーまみれの耽美主義に固執する頑固ジジイになりつつあります。
その実態とは、温故知新などということをかさに、その「温故」のみに終始し、文学、音楽、諸芸術を問わず、古えのもののみを愛惜、愛玩、愛好し、古きよきものを知らぬ、または解さぬものどもを完全に軽蔑しきっているというようなことです。

で、黒澤明監督復習週間になっているといえば、凡庸に過ぎますが、映画という表現の力はやはり圧倒的で、人間の支配的な感官である視覚と聴覚を直撃します。ですからまあ、その後、DVD 化され、レンタル可能なものは一日一本は観ることにしています(これまで最晩年の「まあだだよ」以外は時代劇しか観ていなかったということもあるため)。


溝口健二監督では「雨月物語」1953、成瀬已喜雄監督では「あにいもうと」1953 くらいしか観ていません(いつだったか、フランス人に溝口監督について質問されたことがあります)。
とにかく、われわれ一人一人の一生などというものはまるで果敢無く、悠久の歴史の瞬間点にしか過ぎぬことを然るべく理解することが肝要かと…

不尽

S


20135月某日


S


おはようございます。


昨日は休日だったにも関わらず、午前中は病院。午後は倅が幼稚園を早退したため、ずっと遊びの相手。その後まったく自由時間がないまま気がつけば22時。疲労困憊していたので、あっという間に眠ってしまいました。


今朝は5時に起床し、このメールを書いているわけですが、最近、朝のこの12時間が唯一の自分の時間。凡そ日々の行動パターンは決まっていて、


1 カーテンを開ける

2 お湯を沸かしてお茶を飲む

3 体重と血圧を計る

4 メダカに餌をやる

5 神棚に向かって柏手を打ち、今日も生きていることに感謝する

6 新聞に目を通し、今日の天気と気温、暦などを確認する

7 テレビをつけてニュースを聴きながらPCで各種サイト&メールをチェックする

8 日記(wordで作成)に、日付と時候や暦、寝覚めの気分などを記入する

その際、その日が誕生日の人、忌日の人、記念日などで気になるものがあれば記入する

9 夢を見た(記憶している)場合は、「夢日記」に記入する

10.再度新聞に目を通し、気になる記事、新刊情報、箴言に値すると思われる言葉をメモしておく

11.庭に出てその日の空模様と空気感を確かめ、深呼吸とストレッチをする

12.ゴミ捨てにいく

13.「今やることリスト」を確認する


そうこうしているうちに倅が起きてきて、相手をしないといけないので、その時点で自由時間終了。今ちょうどその時間になったので、残念ながらそろそろ筆を置かねばなりません。

本題に入る前に強制終了です。


しかし、こうやって改めて上記リストを見ると、まるで定年退職後のオジサンですね。


小原



20135月某日


S


お疲れさまです。

先程は帰宅途中で失礼しました。何となく不機嫌な感じだったかもしれませんが、というのも、電話を貰った直前に、眼を擦ったら装着していた片目のコンタクトが破れてしまい、眼がほとんど見えず、しかもどこかで財布を落としてしまったことに気づき、かなり意気消沈していたところだったのです。

ここ最近、なぜか財布を落とすことが多く、自分のボケ加減に、しばしば多大な自己嫌悪に陥っています。


小原


20135月某日


S


おはようございます。

今日の月は下弦です。


さて、昨日は財布紛失事件で狼狽していましたが、今朝、戸棚の奥の方にあるのを発見しました。あっさりと解決。昨晩は、警察に電話したり、JRやバス会社に電話したり、カード会社や銀行に電話してカードの使用停止&再発行手続きをしたり、もう本当に大変でした。

さらに、今朝起きたら就寝前までかけていた眼鏡の所在が不明となり、またまたあちこち探しまくった挙句、ようやくベッドの脇に落ちているのを見つけた次第。

もう何をやっているんでしょう。

何か日常の意識と行動に問題があるとしか思えません。しかしまあ、そんな大袈裟なことではないでしょうが。すぐに大袈裟に考えるのがぼくの悪い癖です。


今日も仕事です。


小原

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小原君、おはようございます。


確かに今宵は正(180°)下弦月です。


お財布の件、見つかってよかったですね。ぼくも大殺界だった去年は自宅の鍵をはじめ、いろいろなものを失くしました。最近も眼鏡が小原君と同じようなことで、所在がわからなくなり、ほぼ二日間、明盲の状態で過ごした末、浴室の前のバスマット近辺に落っこちているのを発見したようなことがありました。


取り立てて大袈裟には考えませんが、すべてを加齢のせいとするのもどうかな、とは思います。不注意はつまり、気の緩みということですから。


昨日、スイスが休みだったのをいいことに、納期を割った仏和翻訳、500 ワードが今日の主な仕事です。


なんかうすら寒いですが、がんばりましょう。


S


20135月某日


件名:七人の侍


小原君、

こんばんは。


こちらは昨夜、久しぶりに黒澤監督の映画を視聴しました。

この作品はフランスでことに人気があり、パリの映画館ではいつでもどこかでかかっていました。

そしてぼくも二十代の砌に当地で初めて観たのですが、フランスでは外国物は大抵、吹き替えなのに、これに関しては台詞回しがよほど厄介だったのか、フランス語字幕付きでしたので、ストーリーがよくわかって助かりました。


言わずもがなの作品ですので、ここで何らか言及するかのごとき屋上屋を架すの愚は避けたいのですが、それにしても見所満載。役者の芝居、所作の演出はもとより、その絵作り(コンポジション等)、光の扱い、音響効果など半世紀以上前のものとは思えぬ完成度で、つくづく勉強になります(って映画評論家気取りか!?)。


七人を率いる勘兵衛(志村喬)の渋さ、にせ侍の菊千代(三船敏郎)のコミカルさもいいのですが、ぼくは個人的にすご腕の剣客、久蔵(宮口精二)のニヒルな感じが大好きです。この存在は「荒野の七人」で言うと、ちょうどジェームス・コバーンが演じた役どころに相当するのでしょう。


だらだら申し述べましたが、お時間があれば、小原君も是非、再鑑賞されることをお勧めします。何らか新しい発見があるはずです(そんな折、小原君の最近のお勧めはありますか?)。


雨もまたよし、ということで「椿三十郎」でも携えて郊外へ出かけてきます。

ご家族ともどもよい週末をお過ごしください。


S

S


お疲れさまです。


今日は休みだったので、一日家であれやこれや雑事をこなしていました。

と言っても、何をしたという訳ではありませんが。


そう、今日は「サン・ジョルディの日」ですね。

「サン・ジョルディの日」は、別名「本の日」。

カタルーニャ地方の伝統的な祝祭日で、カタルーニャの守護聖人である騎士サン・ジョルディの伝説に由来すると言われています。


バルセロナを中心とするカタルーニャ地方では、大切な人に「美と教養、愛と知性」のシンボルとして、一本の薔薇と一冊の本を贈り、この日を祝うそうです。

男性は女性に花を、女性は男性に本を贈るのが一般的だとか。


なぜこんな素敵な記念日が、バレンタインデーのように日本で定着しなかったのでしょうね。

おそらく出版社や書店などの図書業界が、企業戦略を怠ったのでしょう。


ああ、飯の時間だ・・・。


ではまた。


小原


20134月某日


S


おはようございます。

昨晩は電話できず済みませんでした。


息子を寝かしつけるまで手が離せず、けっきょく寝たのが10時半。自分も疲れ切ってそのまま寝てしまいました。


送ってもらった動画、いいですねえ。なかにし礼先輩作詞じゃないですか。

曲は両方とも何となく覚えていますが、歌手は二人ともあまり記憶にありません。


しかしこの頃の歌謡曲は、歌詞よし、曲よし、歌い手よし、ですね。

クオリティーが高いです。もうこういう楽曲は流行らないのでしょうか。


さて、今日はこんな日です。


・ラ・マルセイエーズの日(1792425日 同曲が作曲される)

・ギロチンの日(1792425日 フランス国民議会でギロチンを正式な処刑道具として採用することを採択)

・チャイコフスキーの誕生日

・アル・パチーノの誕生日

・近藤勇の命日(処刑)

・尾崎豊の命日


今日も仕事です。


小原


20134月某日


S


お疲れさまです。

ぼくはあれから息子と公園で遊び、疲れ、帰宅して2時間ほど寝て、また遊びに付き合わされて、疲れ、晩御飯を食べて、いまやっと一息ついたところです。

そして読書。前もメールで話したかと思いますが、みうらじゅんさんとリリー・フランキーさんの対談集で、『どうやらオレたち、いずれ死ぬっつーじゃないですか』という本です。

いやあ、面白いです。あんまり歳変わらないのに、この人達、達観してます。機会があったら一読をお勧めします。


明日から皐月ですね。

本腰入れて、労働に勤しみます。


小原


20134月某日


件名:廿日(穀雨)


小原君、

こんばんは。


先だっては予定を急に変更し、失礼しました。

今週もようやく金曜日で、多少ホッとはしていますが、中々、仕事の方がタイトです。

昨今はそんな夜々、VB ではなく、I.W.Harper(イ・ドゥブルヴェ・アルペール)をいい加減な発泡酒で割って飲んでいます。厳密にアルコール量を検出すると、どれくらいなんでしょうかね。40%/200ml et 5%/350ml.


明日は蔵前のビストロへ行ってきます。

Bon week-end A toi !



S

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S


おはようございます。


仕事忙しそうですねえ。お疲れさまです。

でも今のぼくには、「忙しいことは良きこと哉」と思われてなりません。


さて、今日は穀雨。次は立夏なので、いよいよ春も終わり、初夏に入りますね。

ここ数年、ほんとうに季節の巡りが早く感じられます。あっという間です。


みうらじゅんさんとリリー・フランキーさんの対談集、『どうやらオレたち、いずれ死ぬっつーじゃないですか』を読みました。


話は変わりますが、今日420日は、内田百閒氏の命日です。

1971年、81才で没。意外と長生きしたんですねえ。


また、偶然ですが、今日はぼくの父方の祖父・小原静雄さんの命日でもあります。

(明治31916日~昭和32420日)

昨日19日が、曽祖父小原萬助さんの命日だったのですが、なんだか因縁めいたものを感じます。


小原

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件名:ボイラー・メーカー


S


ウイスキーとビールを混ぜるのは、

ボイラー・メーカー (Boiler Maker)といって、アメリカの発電用ボイラー建設に従事していた作業員が、一発で酔っ払うために飲みかけの缶ビールの中にバーボンを入れて飲んだのが始まりだとか。


「爆弾酒」とも言われるそうですね(主に韓国で)。


お気を付けください。


小原

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小原君、


Merci pour ton conseil !


ボイラー・メーカー!シビれる名称ですね。

まあ、でも絶対量が制限できるので、今朝もそれほど残ってません。

さらにちょっぴり仕事します。

フランス語、好きなんですから。


Merci !


S


20134月某日


件名:Jour de Sant Jordi (Saint Georges)


小原君、こんにちは。

お仕事、順調ですか。

こちらはボイラー・メーカーです。今日は暇ですから、もう仕事は止めにしました。


いよいよ、近所のTSUTAYAで観るべき韓国ドラマがなくなったので、取り寄せサービスを利用し、同店から 1990 年代の作品(作りは荒いですが、なんともこれらが哀切で魅力的です)ばかりを借りて、一日に四時間は観ています。Johnny Halliday と同様、昨今、益々その傾向を強めるぼくの懐古趣味と演歌愛好的な趣向(お洒落とは真逆のベクトル)に、どストライクでかなっています。


S